昨年のオクトーバー・ラン&ウォークに参加し、住民参加率、累計歩数ランキングで上位となった福岡県八女市、山形県大蔵村、山形県米沢市に、参加のきっかけや成果、広報の取り組みをお伺いしました!
<主なインタビュー内容>
(1)オクトーバー・ラン&ウォークに参加したきっかけ
(2)参加者を増やすために行なった取り組み
(3)参加した感想/実感するまちの変化や成果
福岡県八女市 (スポーツ振興課 飯田一広さん)
参加者数:ウォーキング663名/ランニング38名
※住民参加率 人口10万人未満の部・全国1位/累計歩数ランキング・全国2位
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オリジナルグッズが好評!担当職員は毎日イベントTシャツを着用しました。
(1)オクトーバー・ラン&ウォークに参加したきっかけ
- 八女市ではもともと小規模のウォーキングイベントも開催していましたが、コロナ禍で中止になり、代わりの施策を検討していたタイミングでもあったため、無料で参加できると知り、参加することに決めました。
(2)参加者を増やすために行なった取り組み
市民の参加と運動の実践を後押しするために、開催期間中に身に着けてもらえるオリジナルグッズ(スマホポーチとTシャツ)を制作しました。グッズには八女市の特産・お茶(茶畑)をモチーフとしたロゴを作成しプリント。スマホポーチは先着100名への特典として体育館で配布し、Tシャツは抽選プレゼントにしました。4色展開で制作したTシャツは思った以上に反響があり、うれしい悲鳴です。
個人で楽しめるオンラインイベントですが、同じグッズを身につけることで通りすがりの住民同士でも一体感が出たと思います。担当職員は1カ月間毎日イベントTシャツを着用し、体育館を訪れた人へのPRにもなりました。
また、スポーツ関連の会議や総合型地域スポーツクラブの教室でのアプリ説明・チラシの配布や、あらゆる施設(商店や会館、病院など)にポスターの掲示を依頼しました。同じ健康を目的とした病院からはポスターの掲示を断られることはなかったです!口コミやポスターを見た方には少しでも話題にしていただけるように、参加者の中から200名に抽選で当たる独自特典も準備しました。賞品は八女市内のホテルペア宿泊券や地元の商店街で使える商品券など、「発送に費用がかからないもの」「八女市内で使えて地域の活性化に繋がるもの」となるように意識しています。
(3)参加した感想/実感するまちの変化や成果
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たくさんの方々のご協力と住民の皆さんの頑張りで、ウォーキング部門の住民参加率が全国1位、累計歩数も全国2位の結果に。開催期間中は歩いている方を目にする機会も増え、開催期間後も住民の方に「今月は〇〇㎞歩いたよ~」などとお話しいただくこともあります。オクトーバー・ラン&ウォークをきっかけに根付き始めた運動習慣を年間通して継続していただけるよう、2021年からは、ちょうど半年後となる4月に市独自のウォーキングイベント「スプリング・ウォーク」も開催しています。「スプリング・ウォーク」では、ただエントリーするだけでなく、イベントを通じてしっかりと歩いてもらえるように、賞品の抽選に応募するための最低歩数を設定しました。秋のオクトーバー・ラン&ウォーク、春のスプリング・ウォークで培った脚で、今年度も、多くの住民の皆さんと一緒に上位を目指して歩きます!
<参加者インタビュー>毎朝4時からの筋トレ、ウォーキングが日課になりました!
佐野正義さん(福岡県八女市・73歳)
昨年10月に市の職員にアプリの登録方法を教えてもらい、以降、毎朝のウォーキングが日課になりました。朝のウォーキング後も、自宅から1㎞の畑(仕事場)まで歩き、畑内の往復もずっとスポーツタウンWALKERを身に着け、平均して毎日2万歩以上歩いています。これは、1年経った今でも、毎日継続しています。毎日の歩数・ランキングをチェックするのが楽しみでモチベーションが上がり、気づけば高かった血糖値も下がり、体重も減り、と良いこと尽くしです。アプリ上のニックネームを孫2人の名前にし、毎日孫の看板を背負って歩いているのでさぼれません。
山形県大蔵村 (教育課生涯学習係 早坂広行さん)
参加者数:ウォーキング105名/ランニング8名
※住民参加率 人口2万人未満の部・全国2位
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2回に渡るチラシの全戸回覧で情報を周知。役場の職員同士でも盛り上がりました!
(1)オクトーバー・ラン&ウォークに参加したきっかけ
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コロナ禍で村内の様々な事業が中止になっていたさなかに、山形新聞の創刊145周年記念でオクトーバー・ラン&ウォークの山形県大会を開催するとお声掛けいただき、「これなら感染対策をしながら実施できる」と参加を決めました。
(2)参加者を増やすために行なった取り組み
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2回に渡るチラシの全戸回覧(内1回は独自の情報も追加)や小中学校での児童へのチラシ配布を経て村全体へ周知しました。毎年10月に開催される「おおくらスポレク祭」(スポーツ・レクリエーション大会)では、初めてウォーキング種目も設け、秋晴れの中、住民の皆さんと一緒にウォーキングを楽しむ機会となりました。また、「スポーツの実践は役場の職員から!」と思い、役場内の福利厚生としても導入し、多くの職員が参加しました。
(3)参加した感想/実感するまちの変化や成果
- 村内ランキングが発表されることにより日常のウォーキングにも対抗意識が芽生え、お互いの順位を確認し合ったりなど、参加者同士でのコミュニケーションも増えました。大会後には山形新聞に山形県内の大会結果も掲載され周りの方々との話題になりました。今年は、昨年参加者はもちろん、1人でも多くの住民に運動のきっかけとして参加してもらえるよう、上位者の表彰と抽選プレゼントの企画も検討中です!
山形県米沢市 (教育委員会教育管理部スポーツ課 神保葉子さん)
参加者数:ウォーキング674名/ランニング175名
※住民参加率 人口10万人未満の部・全国3位/累計歩数ランキング・全国1位
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独自企画のチラシで認知度アップ。今年も上位を狙います!
(1)オクトーバー・ラン&ウォークに参加したきっかけ
- 「目指せ!健康長寿日本一のまち 米沢」をスローガンに、運動実施率向上の施策として2020年より継続して参加しています。コロナ禍でも参加できることはもちろん、オンラインイベントの特性として大会期間が1カ月間と長いため、1日で開催するリアルイベントとはまた違った魅力があり、「運動の継続」をイベントを通じて自然に実践してもらえることに成果を感じています。
(2)参加者を増やすために行なった取り組み
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市内広報のメインは独自で制作しているチラシの全戸配布です。チラシには市独自の特典(2021年はランキング結果をもとに米沢麺業組合加盟店で使える商品券、目標達成者にマイボトルをプレゼント)も掲載しています。特典は、一定歩数・走行距離達成者など、なるべく幅広い層の方が頑張れば手が届く目標を設定し、多くの方に特典獲得を目指して取り組んでもらえるように企画しています。
チラシの裏面にはスマホを持たない人でも参加できる歩数の記入欄を設け、自己申告ではありますが、達成者には同様に特典を進呈しました。昨年は40~50名ほどに記入した用紙を持参していただき、中には、「紙で参加していたけどランキングやアプリの機能も面白そうだからアプリを登録したい!」と、アプリでの参加に繋がることもあります。 -
他にも、市の公式サイトでの告知や公式SNSへの掲載、サッカーチーム「モンテディオ山形」の選手による告知動画の配信など、多岐にわたり周知を図っています。市長も自ら市内を歩いて周知に努め、県内・市内ランキングでも上位に入るウォーカーとなっています。
(3)参加した感想/実感するまちの変化や成果
- 特典進呈時にお願いした市独自のアンケートでは「ウォーキングが習慣化した」「健康診断の結果が良くなった」など良い内容ばかりで、担当者としてもやりがいを感じています。ありがたいことに、回を増すごとに市内参加者も増え、継続して取り組んできた成果が、わかりやすく数字に表れてきました。初めて「オクトーバー・ラン&ウォーク」に参加した2020年は市内の参加者が300名程度でしたが、2022年5月に開催された「さつきラン&ウォーク」では1000名を超えています。今年も新たに参加していただく方、リピート参加していただく方と一緒に米沢市の上位入賞を目指します!